ゴルフクラブは熱に弱いです。
とはいいつつ、
以前、初心者の頃の私は、
ゴルフクラブをテキトーに扱っていましたが、
実はものすごい危険なんです。
弱い、弱いって言っても一体どんな風に弱いのか・・・?
分からない人、多いと思います。
そこで、ゴルフクラブと熱について、
こんなことが起きてしまうということをご紹介していきます。
【目次】
●トランク内の温度
●ネック部分への影響
●グリップへの影響
●クラブの取り扱い方法
●トランク内の温度
真夏の車のトランクは、ゴルフクラブにとっては、
とても危険な場所です。
春の車内の温度は40度前後、
夏の車内の温度は50度以上、
真夏の車のトランクの中になれば、
60度~70度、それ以上になることも
あるくらいと言われています。
クラブを抜くときに使用するのがこちらのヒートガン。
ヒートガンの適温は60度~80度くらいなので、
真夏のトランクの中の温度とほぼ同じ。
ヒートガンをクラブに数秒当て続けるだけで
簡単に抜けてしまいます。
そうなると、真夏のトランクがいかに
置いていてはいけない場所というのはわかりますよね。
●ネック部分への影響
でもそんなに影響ないんじゃない?
だって、入れてても全然問題なく使えてるし・・・という方も多いと思います。
人によってクラブを気にしているか、どうかにもよりますが、
クラブのネック部分の口径と、シャフト径って実はピッタリハマるように
作られているわけではありません。
例えばアイアンのホーゼル部分の口径が62~64㎜くらいに対して、
シャフトのチップ側(先端部分)はそれにピッタリではない時があります。
アイアンの口径やシャフトのチップ側(先端部分)の太さは
メーカーによって異なります。
そのため、アイアンの口径に合わせてピッタリになるように
アルミのようなものを挟んで斜めにならないように、
まっすぐ入るようにしてから、接着剤で剝がれないようにしています。
その際、ロフト角やライ角も合わせて接着していたり、
接着後でもロフト角、ライ角を合わせたりするので、
万が一、暑い中に放置していると、接着自体が溶けてしまって
せっかく合わせてある角度が熱によって接着剤が溶けて、
ヘッドとシャフトの向きがずれてしまうということも考えられます。
クラブからシャフトがハズれる場合もありますが、
外れていないとすると、ヘッドとシャフトがずれていることに
気づかないまま使い続けてしまい、
ロフト角、ライ角がズレてしまったまま固まってしまうということです。
ロフト角、ライ角が変わると、ボールの方向性や弾道にも影響してきます。
それだけ繊細ということなんです。
●グリップへの影響
グリップも熱に弱いです。
グリップも抜くときにはヒートガンを使います。
数秒当てるだけで、すぐにシャフトからグリップが
抜けてしまいます。
ただ、今まで車のトランクの中に置いておいても
抜けることはなかったと思う人、多いと思います。
グリップぐらいって思う人も多いと思います。
実は、熱で接着剤が溶けることで、
シャフトに巻いていある両面テープとグリップが
ゆるゆるになって、簡単にグリップの位置がずれてしまいます。
グリップメーカーのロゴがズレたり、
そのグリップ自体の模様がズレたりします。
そのくらいなら大したことないという方は良いのですが、
バックラインのあるグリップの場合は、
手にしっくり来ていたバックラインがズレてしまって、
握りにくくなる可能性もあります。
グリップもズレたままで気づかないでいると、
そのまま固まってしまい、向きがズレたまま
使用することになります。
●クラブの取り扱い方法
真夏の車のトランクなんてところは、ゴルフクラブにとっては、
とっても危険な場所ということがお分かりいただけましたでしょうか。
暑さの中、ゴルフクラブを車内に置きっぱなしにしていると、
接着剤が溶けて、ネック部分がズレたり、グリップの位置がズレたり
するだけではなく、シャフト自体が抜けてしまうということも
あります。
その後、工房に駆け込む人がいるようですよ。
またカーボンシャフトを使用している人も
たくさんいると思いますが、
そのカーボンシャフト自体も高熱が加わると劣化するそうです。
例え、シャフトが抜けなかったとしても、
車のトランクの熱で高価なシャフトが劣化してしまい、
シャフトの性能も落ちてしまうし、
シャフトの向き、ネックの向き、グリップの向きがズレたり、
さらに工房での加工費用まで払わないといけないとなると
もったいないですよね。
真夏の車のトランクでは、
保管場所として使用しない方が絶対良いです。
車の中の温度を気にしながら、
ゴルフクラブを大事に使ってくださいね。